modの導入にはmod管理ツール(modマネージャー)が必要です。
mod管理ツールはいくつかありますが、今から始めるなら「Vortex」か「Mod Organizer2(MO2)」をオススメします。
mod管理ツールの必要性
下記の「スカイリムとmodの仕組み」で解説したとおり、mod管理にはプラグインのロードオーダーが重要になります。ロードオーダーの変更にはmod管理ツールが役に立ちます。
また、Nexusから直接mod管理ツールにダウンロードができ、modの有効化/無効化、インストール/アンインストールも簡単に行えるようになります。
VortexとMO2のmodは仮想化されます。仮想化は直接Dataフォルダにmodのデータを入れず、mod管理ツールのフォルダにデータを入れ、あたかもDataフォルダ内にあるように見せかける技術です。そのため、modのインストール順序を変えることができます。また、アンインストール時に複数のmod間で共有しているファイルを削除して不具合を起こすこともなくなります。
Vortex
Nexus公式modマネージャーです。一言で言えば初心者向き。パソコン慣れしてない人でも使いやすいよう「手順が少なくシンプル」をコンセプトにしています。初心者向きとはいえ、自動化ソートを前提にルールやグループで管理する設計思想で、やろうと思えば高度なmod管理もできます。
メリット
- シンプルで使いやすい
- 導入が簡単
- ソート自動化など作業が少ない
- 対応するゲームが多い(50以上)
デメリット
- Mod Organizer2に比べるとできることが少ない
- すべてをコントロールしようとすると煩雑になりややこしい
- 別のmod管理ツールに慣れてると最初はとっつきにくい
Vortexの仮想化はDataフォルダに見せかけのリンクを置く「ハードリンク」方式です。OSの機能なのでパフォーマンスに影響せず安定しています。また、Vortexを経由しなくてもツールが使えるため扱いやすいです。
ソートは自動化が前提なため、ドラッグアンドドロップのような手動の操作でmodやプラグインの位置を変更できません。ここが好みの分かれるところです。自動で任せるので楽と思うか、手軽に変更できなくてもどかしく思うかです。
Mod Organizer 2
通称MO2です。元のMod Organizerが開発中止になり、有志たちによるmod開発に移行しました。開発が活発で高機能です。パソコンに慣れている人には思ったように管理でき使いやすいです。
メリット
- Vortexより多機能で柔軟に使える
- 一覧性が高い
- 更新頻度が高く、さらなる機能向上が見込める
デメリット
- MO2を経由しないとツール使用や起動ができない
- 仮想化方法の問題でトラブルに合いやすい
- 仕組みを理解してないと扱いづらい
MO2の仮想化は「VFS」方式です。ゲーム起動時にシステムをフックして、MO2の「modsフォルダ」を「Dataフォルダ」にあるように見せかけます。これはDataフォルダ内に何も置かないメリットがあります。
デメリットはウィルスやマルウェアに使われる手法でもあるため、セキュリティソフトに引っかかりやすいです。また、ツールを使うときもMO2を経由しないといけないため、ツールや環境によってはエラーを起こしやすいのが欠点です。MO2特有の問題があります。
Vortexと違って「やりたいことはほぼなんでもできる」代わりに、使い間違いやトラブルに合いやすいです。トラブルにあったら自力で解決を探り、英文を読んだり、試行錯誤が必要です。
どちらを選ぶか
作業の少なさはVortexに分があります。一方Mod Organizer2は細かいところまで手が届きます。以下のように考えて決めるのはどうでしょうか?
その他のmod管理ツール
Wrye Bashは独自機能も多いですが、mod管理ツールとしては使いにくいです。Bashed Patchという競合回避パッチ作成機能のために使うこともあります。Bashed Patchの機能だけのMator Smashというのもあります。
Nexus Mod Manager(NMM)はVortex以前のNexus公式mod管理ツールです。すでに開発は終了していて安定してますが、今から使い始める理由は特にありません。NMMの導入方法と使い方の記事は残しておきます。
Mod Organizer(MO)はMod Organizer2の前身です。すでに開発終了してますので今から使う必要はありません。
おまけ資料
前身のMod OrganizerとVortexはどちらもTannin氏が開発しています。仮想化のVFSとハードリンクとの方式の違い、なぜ仮想化するのかについて詳しく知りたい方は以下のインタビュー和訳をご覧ください。
次の工程
次は実際にmod管理ツールを導入をしてみましょう。