基本無料で始めやすい。ただし、インストールが若干クセもので戸惑うかもしれません。私も一回失敗した。インストール中はセキュリティソフトは切っておくこと。
※以下の話は初期の頃なので、今とはだいぶ違う可能性があり
いいところ
一人でも遊べる
ギルド作らない限りはソロ向けの作りをしている。個人間でのアイテム受け渡し不可、アイテム取引所なども個人取引できない仕組み。業者対策も兼ねて、意図してデザインされてる様子。
伝統的なクラス制はなく、一人で攻略可能だ。パーティ組んで協力プレイしたほうがいい場面もあるにはある。
安心して遊べる
プレイヤー間の取り引きが厳しいのでRMT業者は見かけない。課金アイテムも便利にはなるもののPay to Winみたいなところもなく、悪質な感じはない。
ほとんどの行動が無駄にならない
徒歩移動だとスタミナが増える。馬で移動すれば馬のレベルや調教スキルのレベルが増える。武器強化したときに失敗しても失敗した分だけ次の成功率が高まるようになっている。行動した分だけリターンが得られるのでなんでもやってみようという気になる。
ひたすら膨大なコンテンツ
導入こそ動画付きで親切な分、チュートリアルは短い。というより、どこまでチュートリアル(たぶんイタチ倒したあたり)かは明示されず、全編通してクエストで誘導されている感がある。なので「全編チュートリアル」な気がしないでもない…
会って話を聞こうレベルまでクエストとして細分化されてるので、とにかくクエスト数が膨大。街で話し聞くだけであっという間に膨大なクエストを受けてしまう。
オンラインだと進行が違う他プレイヤーがいて、フィールドや状況が変化させにくいゆえに、ジレンマになるような選択肢や重厚なストーリーやクエストは作りにくい(制作コストが高くてコンテンツ不足になる)。だから、開き直って「全部お使い」にした印象だ。
ここまでくると潔くて、些細なことでも報酬になるので個人的には好感。メインのお話もいたってオーソドックスでとっつきやすい。
フィールド
ファストトラベルを廃止して、移動は徒歩、馬車、馬、ロバ、船で行う。時間がかかる代わりに、オート移動ができる。
馬は飛ばせば速くて楽しい。『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のエポナを思い出す。馬に乗ってるときのカルフェオン地域のBGMがすごい好きでこれバックに疾走するのは最高。
テレーテレーテレッテレッテレー。1分21秒から好き。トライアングルとタンバリンの本領発揮
ちゃんとしたオープンフィールドで、大部分が踏破可能だ。岩の一部が足場になって山越えできたり、柵の一部が倒壊してて正面口の逆から侵入できたりそういう細かい配慮があって狭さを感じない。
このあたりができないならオープンフィールドである意味はない
敵の強さは地域でゾーニングされている。しかし、どこからでも攻略可能だ。ダンジョンや室内もシームレスにつながっててロードがない。
知識
やることが多くて複雑なゲームではプレイヤーの知識がそのまま有利になったりしますが、このゲームは「知識」という要素があります。
NPCと話しかけたり、敵を倒したりすると確率で「知識」が増える。ある項目についてある程度「知識」がたまると行動力が増えます。
行動力は採取や会話ゲーム、労働者の雇入れ、知識獲得のための会話などで使うことができる。
また、会話ゲームでは知識をカードのように見立てて遊ぶことができる。これを成功させるとそのNPCの好感度が上がる。好感度を上げると、新たにクエストを受注できたり、知識が増えたり、装備の貸与、販売、労働者として雇えるようになったりとメリットがある。関心ごと(トピック)は人によって違っていて、NPCに個性が出る。
「知識」は自然とこの世界のことを分かるいい仕組みだ。知識があるとゲームが有利に進められるのもゲームデザインとしていい。
生産と経済
生産は畑、料理、錬金、伐採や狩猟、薪割りや乾燥や粉砕の加工までなんでもござれなほど多岐にわたる。労働者を使えば馬車や馬具、造船、家具製作、防具改良などもできる。
素材から作る。そう、TOKIOである。
生産の経験値が増えるとアイテムの取得量が増えたり、また戦闘するより効率は落ちますが普通の経験値も入るのでレベルアップもできる。
取引所はプレイヤーが形成する市場でアイテムの売買ができる。
ただし、最低価格と最高価格が予め決まっていて、販売者が匿名で最低価格しか買えないので実質価格決定権や選択権がないのが特徴だ。
このおかげで取引は気軽で、運営としては市場統制しやすい仕組みだ。最低価格が高くて売れない商品もNPCに店売りできるので損はしない。
貿易品は需給バランスによる価格変動がある。不特定の参加者がいて、個人的な思惑通りに動かないのでリアリティのある市場だ。
装備強化したい場合は、ドロップ狙ってひたすら狩りするのもいい。何かしらの手段でお金稼いで取引所で強化アイテム買うのもいい。
お金は何かの代替手段として強力なものの、たいていのことはそれなりに額がいる。お金さえあればいいかと思えば、貢献度や行動力やスキルポイントのパラメータがあるのでうまくバランスとれてる。
ちなみに私は労働者22人体制で、経営者プレイしている。給料がビールのメソポタミア文明スタイル。集めた資源を取引所に流して稼いでいる。頭下げて貢献度を上げ、煙突掃除から配達まで、雑用して経理までやる。社長が一番働いてる。
戦闘
キーボードの1~0に割り当てるスキルスロット制とQEFやShiftや移動キーなどの組み合わせたコマンド制との併用だ。コンボがあったり、よく動く技も多いので意外にアクション性が高くて派手なエフェクトも相まって爽快だ。
プレイヤーのアクションが優れてるものの、敵がほぼ棒立ちなのがちょっと残念なところ。敵バリエーションが多いものの動きはあまり代わり映えしない。
別に高度なAIは必要なくて、ひとつ移動伴う動き(AIM外すようにちょっと横に動くとか)かランダム技(無差別な攻撃)あるだけでだいぶ違う。とはいえ、レベル40以降になるとそこそこ動く敵が多くなる。
PvP
スキルビルド的な楽しみは薄いものの、アクションや操作体系が気持ちよく動かせるので、仲間内で殴り合い手合わせすると楽しい。
とはいえ、PvEで効果が違うのも多くスキル構成はだいぶ変わる。領主戦やギルド間の戦争はまだやったことはないが、硬い上に回避技豊富なので不毛な争いになりそうな。
アートワーク
スカイリムのmodがおかしいだけで十分高水準なキャラメイク。ライティング変えれたり虹彩と虹彩の輪まで別になってるのは新鮮。キャラメイクの画面とゲーム環境とほぼ変わらないのも良い点です。
多人数参加するMMOではありえないぐらい顔のポリゴン数が多いです。おかげで全然角が目立ちません。鼻の穴まできっちり分割されてます。髪も板の数が多い。
すでにテクスチャに描かれてる化粧の韓国風が強くて、個性出しづらいのがちょっと残念ポイント。
あと編集箇所が細かい分、口全体の高さなどを動かそうとすると難儀する。それでもPCによってその人っぽい個性が出て面白い。
背景に関してはオブジェクトの総数や人が多くて、NPCは大体固定で生活感はないものの雰囲気はある。
ビジュアル面で特段優れてるわけではないですが、コナンの犯人みたいなLODとかごまかし(最適化)がうまい。
壁に寄りかかったり、座ったりも簡単で、スクリーンショットを撮るのが楽しい。Ctrl+Uキーで一発HUDをオン/オフできるのが便利。いまやスクリーンショットの撮影もゲームの楽しみの一つだ。
もったいないなと思うところ
戦闘のソロ/パーティ問わずいつでも遊べるエンドコンテンツが少ない・つまらない
幻影クエストというモブ敵を強化する魔法をかけて、ひたすら狩るというエンドコンテンツがある。ただ硬い敵を1分以上攻撃し続けるのを何十回とこなすだけ。異常に硬くなる以外は微妙に行動パターン変わるだけで面白くなるほどではない。
4人でもけっこう時間かかる。パーティ数に応じて硬さのスケールをゆるくつけてもよさそう。
やることはいっぱいあるのにやることがない
コンテンツ量こそ多いものの、カンストしちゃうと、デイリーのコンテンツがおいしいのでそれこなすのに集約されてしまう。
プレイ層に関わらずエンドコンテンツに達したあとのゲームを続けるためのモチベ策がもう少し欲しいところ。
エンドコンテンツにまでに達しやすくて、特長のひとつであるせっかくの物量が活かしきれておらずもったいない。序盤に物量ありすぎるのでバランスが悪いのだ。
元々尖ったゲーム性が市場のメイン層に合わせて上手にやればやるほど(リスク回避的な施策がなされる)、無難で印象のないゲームになっていく。このゲームはそんな雰囲気が漂う。メリハリのあるコンテンツを地道に、スピーディに投入していくしかなさそう…
個人的にはクラン内で決闘したり、サブキャラ作ったり、ハウジングしたり、日によって釣りや畑、度にでたり違うことしたりして楽しんでいる。
決闘後にElder Scrolls Onlineのマーク(ウロボロス)
ローカライズ
ボイス付きのセリフがけっこうあり、日本語吹替えされてます。いかにもアジア的西洋ファンタジーなので吹き替えでも違和感がない。
ただし、翻訳の品質は良くない。たとえば、地名に関してもヘクセ、ヘッセ、ヘッサと名詞が不統一。クエストの指示と微妙に違う、~ウォーリアを倒せが実際は~戦士だったり、わかりやすい間違いが多い。
行ごとに一人称の呼び方が変わったり(女性キャラで俺と私が混在したり)、システムや品質管理が良くない印象で、訳者も大変だろうなと察する。
まとめ
完成度の高いオープンフィールド、なかなか奥の深い生産や経済(知識、貢献度、行動力含めたリソース)システム、とっつきやすいお話や世界観、そこそこ優秀なプレイヤーアクション、出来の良いキャラメイクシステム備えたまったり生産TOKIOゲー。
優等生なゲームなんですが、正直人を選ぶと思います。物量がとにかくすごくてそれで押し切ってるところがあって、面白いのか面白くないのかわからないままエンドコンテンツまで突っ走っていきます。
ハイデルぐらいまで進めてフィーリングやリズム感があわないと思ったらやめてもいい。
MMOでは珍しく、放置推奨なゲームだ。まとめて生産中や長距離移動中はやることがない。しかし、それが逆に心地よく、洗濯物たたんだり、ネットしたり、mod作ったりしてます。個人的にはプレイフィールがちょうどよくて満足。