皆が楽しそうだったのでついFallout 4をはじめてしまって気づいたら一ヶ月…
しかし楽しいし、modネタの得るものも多くてやってよかった。メモがてら第一印象を書き溜めておきます。
ネタバレとかこまけぇことはいいんだ、いいから遊ぶべし
「遊び」は英語でplay、自らの手でゲームプレイすることに価値のあるゲームだとつくづく思う。
動画見てやった気になるのはすごくもったいない。一通り遊んでから動画見て人の遊び方の違いを楽しんだほうが絶対いいと思う。
今はスマホがあるのでゲームをプレイすること自体の敷居ってうんと下がった。日本でのCS機市場は下火でPCゲームもまだまだマイナーで、こういうリッチなゲームの向かう先とは、たまに考える。ゲーム欲求自体は結構スマホゲーでも消化できてしまうからだ。
映像が美しい、演出が映画みたいなど体験そのものがリッチになることは今後も既定路線である。没入感の高いVRも本格化していくであろう。そうなるとそれ以外の付加価値ってなんだろうなと考える。
自らの手で自らの遊び方を発見していく楽しさがあって、それに足るだけの世界がある。FO4にはそれがある。
ゲームを構成する要素で分解したら目新しい要素なんてないし、減点法で点を付けたら出来良くはない。それなのに想像を豊かにしてくれる「遊び」としての面白さ。
自らの手で作ったり新しい何かを発見するというのは根源的な「遊び」と「楽しさ」だ。体験のリッチさ以外の面白さはそこにある。
あとネジの遊びみたいな隙間があるの意味合いでの「遊び」もあって、プレイヤーの入る隙間を歓迎してくれる印象もある。
※とはいえTESよりFOはロールプレイより体験重視で意図的に狭くしている印象
「あるある」「ねーよ」と思わずツッコミたくなるようなものが散りばめられている。ベセスダゲームスタジオの得意な部分である。
重厚・長大・難易度鬼みたいなのも好きだが遊んでいて疲れやすく、FO4ぐらいの緩さはすごく心地いい。見方を変えれば作りを粗く感じたりするかもしれない。実際に粗い部分もある。それに行間読ませるタイプの作りなのであっさりしすぎに思えるかもしれない。
でも、例えば似たようなクエストを反復させるようなの、手抜きじゃなくてロールプレイできる余地を作るためであったほうがいいのだ。
面白くなってくるまではそれなりに時間のかかるゲームだと思う。ぜひみなさん遊んでもらってそれぞれの感想や冒険記を見聞きしたいです。
ベセスダスタッフのユーザーへのメッセージのとおりのゲームなってるなぁとホント思います。
“あなたがどんなキャラクターを作り、何を選択するのか、何を作るのか、何を見出すのか私たちには分かりません。その部分があるからこそ、ゲームは私たちにとってとても特別な存在なのです。”
“発見に満ちた新しい世界、あなたが自分の世界を作り出すことのできる世界を創造することを愛しているのです。”
http://www.twitlonger.com/show/n_1snr58d (山田花子さんの訳)
思ったこと
要点
- 戦闘面が並のシューターぐらいになってどえらい進歩
- それでもRPG+シューター。スキルビルドも楽しいし、シューター初心者にもおすすめ
- お得意の生活(してた)感のある優れたオープンワールドデザインで探索が楽しい
- ベセスダお得意のアメリカンポンコツジョーク感の健在
- 圧倒的なオブジェクトの物量+ゴミ拾い+クラフト要素は相性がいい
- 完成度が高くなった分、粗が目立つところも
- アート面の弱さが気になったり、もうちょい奥深さが欲しかったり
えらい
戦闘
もうちょいレスポンス良ければと思ったりもするけど、わりと標準的な挙動に近づいてダッシュできるとか、銃持ったままグレネード投げれるとか、アイアンサイト覗けるとか、そんなレベルなんですが、前作は標準でなかったので…
戦闘AI
前作だとひたすら突撃しかしない敵も多かったりいきなり上下運動や超速スライドしたりしてひどいものだったのがまともなレベルに。
- 引き篭ってると爆発物投げてくる
- ちゃんと遮蔽物使う
- 一人やられるとわらわら出てくる
- 遮蔽物でカバーアクション
- 警戒態勢になると威嚇射撃
AIの賢さ以上に良いなと思うのは敵の個性がちゃんとついたこと。フェラルグールは脆いんだけど発見しにくい上にスピード早くて、突然囲まれるときの恐怖感がある。
堅いカニ、狙いにくい虫、奇襲かけるサソリとか、デスクローも蛇行して接近したりで、強者感が出てます。
※蛇行してもわりと遅いのでゲーム的には脅威じゃないですが、演出としてヤオグアイとの違いがちゃんと表現できている
スキル値の撤廃
前作だとSPECIAL以外にスキル値という13種類のステータスがあった。たとえばSmall Gunsのスキル値が高くないと、小銃系の武器はいくら狙い定めても弾が当たらなかった。パラメーターが多くとっつきにくいかったのでパークとSPECIALにまとまってすっきりした。
※開発のベセスダゲームスタジオはTES3モロウィンドで大量挫折者(CS版UIが主因らしいが)生んだ経験があるのと、目的を見失いがちなゲームゆえ、遊びやすさにはかなり注意払ってると思われる。シリーズが進むにつれ評判悪い要素を潰してシンプルになっている。死にステ作るくらいなら無くていいと思うぐらいなので、べセスダの容赦なく切ってく方針は好感。その世界を楽しむことに重き置いてるんだから遊びやすいのは大事。
Perk
パークを取れるかはSPECIAL値とレベル依存になった。面白い効果もあったりで
様々なビルドが楽しめる。パークの代わりにSPECIAL値を上げれたり、レベルキャップもないので初心者には優しい仕様。
RAD値がHP上限減少に
HUDで見てすぐ分かるのがとてもいい。シンプルイズベター。
即ペナルティになるのでかなり重要なペナルティになった。
VATS
存在自体エライ。というのも3Dアクションやシューター初心者が難しいというのは一度に大量に処理しきれない場合じゃないかと思っている。
いきなり敵に射撃された場合、どこから弾が飛んできたか、どういう射線なのか、退避できる遮蔽物は周りにあるか、敵は複数いないか、爆発物投げるか、HPを回復するか等の判断と視点・移動・射撃の操作が加わると難しいと思う。うまい人は事前に予測して必要な処理量を減らすか、慣れて高速で処理してる。
開幕でVATSを使うことでスローになるのでパニックにならず判断時間が増える。難しいターゲットの索敵もできる。
過去作の巣の命中率が低くてVATSの命中率が高かったので強すぎた。今作ではVATS命中率は下がったものの、そこそこ使えるのでちょうどいいバランスだ。
レスポンスが良くなったのとスローに変わったことでテンポ感があまり損なわないのも好感。
回復のリジェネ化
回復アイテム使った時は即時回復でなく、徐々に回復するように。前作はインベントリを開いて回復アイテムで即全快でき、回復アイテム自体が過剰供給気味で緊張感のない要因になっていた。
リジェネと言っても早いほうでストレスにはならない。スティムパックも短いモーションがついて没入感アップとほどよい制約になってよい。※シャキーンてポーズ取ったら流石にうざいのでモーションが短くてよかった
パワーアーマーがちゃんとパワーアーマー
旧作だとただの重い防具だったのがロマンあふれる着脱ギミック付きの着る兵器みたいになった。強い分フュージョンコアの消費や修理で維持費がかかるので、防具とちゃんと差別化できている。
重量感あって敵の攻撃無視して蹂躙するのは楽しい。
ランドスケープデザイン
オープンフィールドの設計では他と追随を許さないベセスダ。よくまあこれだけ密度のあるデザインできるもんだ。
ボストン中心地のごちゃごちゃした感じと高低差がうまく活かせていて面白い。意地でもはしごは作らない。
ストーリーや生活を感じさせる死体やオブジェに、ネタが大量に仕込んであるのでそれが楽しい。
お得意の死体芸
探索要素
未発見地をみつけると経験値が入ったり、ボブルヘッド、雑誌、貴重な資源、弾薬や薬、パワーアーマー等の探索のメリットがたくさんある。ランドスケープデザイン含めてこのゲームの強みになってます。
クラフト+ガラクタ活用
流行りだから取ってつけた要素じゃなくて、「アメリカ建国の再現」というちゃんとストーリー性を持たせてあるのが素晴らしい。大量の物量ワールドと噛み合って強力なコンテンツになっている。
荒削りではあるものの自分なりの建築や武器を作る「所有感」や「自作感」の楽しさがある。この楽しさはmod制作そのものだ。その楽しさをゲームに落とし込んでるのはちゃんとmodのことをよく分かってるからだと思う。
もっと弄りたくなったらPC版でmod入れたり作りましょう。
アイテム取得時に簡易インベントリが自動で開いて直接取得できる
いちいちインベントリ開いてると、テンポ感悪いのでとても良い仕様だ。今回はよく物を拾うのでそれとも相性バッチリ。
過去のTES、FOシリーズすべてに欲しい機能。開く楽しみなくなるという意見あるけど、拾えるのはほぼジャンクで、いいアイテムは鍵付きコンテナやレジェンダリー敵に多いので私はあまり気しない。
カルマ廃止
善悪自体が状況によるし、無抵抗の一般人殺したりみたいなはっきり区別が付く場合だとおよそ機能しないので廃止されてよかった。それに今作のテーマにそぐわない。代わりにコンパニオンの好感度になり、そっちのが自然でいい。
コンパニオン
とりあえず試した分ではみんな個性的で素晴らしい。
キュリーかわいい。
ちょいちょいクエストにツッコミ入れたり、特定ロケーションにぴったりな発言したりでどこまで仕込まれてることやら。TESセラーナの進化系統。
好感度が上がると専用の会話があったり、クエストがあったりしてその人の人物造形を掘り下げられるのでそれも楽しい。
一部ロマンス要素もありますがあっさり目で程よい。ウィッチャーやドラゴンエイジだとねっとりしてて気恥ずかしいところがある。
クエスト
単純なストーリードリブン以外にもNPC同士のうわさ話から派生するクエストや場所に行くと発生するクエスト(ロケーションドリブン)など増えた様子。
フリーダムトレイルとか街にちなんだクエストなどはさすが。町の人に仕事ないかと聞いたりとRPできそうな要素も健在。
アメリカの雰囲気
アメリカ黄金期の50年代の文化ベースにレトロフューチャーのスタイルやSFも混ぜ込つつ、きちんと歴史に沿った背景も作りこんである。
こまけえところはいいんだよというアメリカンなマッチョっぽさと、荒唐無稽でポンコツなアレコレも混ぜ込まれてた闇鍋状態で、なにか到底真似できないようなアメリカ感を醸し出している。
その他のエライ
- ちゃんと狙ったところに当たる
- 当たったらちゃんと怯む
- ショートカットキーJ=ジャーナル、I=インベントリ、M=マップ。FO3はなかった。スカイリムと共通に
- Tab長押しでライト。これも便利
- 爆発物もショートカットキーから使える。ただし誤発しやすいのでPCはGキーにしてもらいたかった
- 斜め移動のアニメーションが追加
改善の余地あり
サバイバル感
ウェイストランド(=荒地)的な厳しさは薄くなった。サバイバル要素強めるとめんどくさいだけになる可能性がある。それに間口狭めちゃうので戦闘が難しくなった分無くていい判断ではある。水にせよ食料にせよ資源がやや過剰供給気味である。
追記:これは難易度サバイバルの登場で解消された
奥深さ
単調さはかなり改善されたものの戦術楽しむ奥深さはまだまだ。
難易度が与被ダメやドロップ率の調整だけだとまだ物足りない。
コアなメカニクスを弄らなくちゃいけなくてModだとかなり難しい部分。
アートワーク
FO4レベルの物量とオープンワールドは他に見たことないし、その最適化まで含めてるとかなり難度が高くてある程度仕方ない。The Orderレベルの画を求めるのは無理があるけども、まわりのゲームの質が上がってくるとやっぱり粗が目立つ。
難しいなかでも以下のことはできたはず。
- 解像度の統一
- ボケるとこをなくす
- ポリゴンのエッジ気になりにくく処理する
今じゃ標準的なPBR(物理レンダリング)もニセ仕様で残念。表情は良くなった部分もあるけど演技の段階までに達してないのでもうちょっと頑張って欲しい。
Naughty
Read more at: http://gearnuke.com/uncharted-4-wind-physics-nathan-drake-character-model-screens-show-true-power-ps4/
Naughty
Read more at: http://gearnuke.com/uncharted-4-wind-physics-nathan-drake-character-model-screens-show-true-power-ps4/
Naughty
Read more at: http://gearnuke.com/uncharted-4-wind-physics-nathan-drake-character-model-screens-show-true-power-ps4/
naughty dog力が欲しい。ていうか周りのレベルが上がりすぎ…
Naughty Dog
Read more at: http://gearnuke.com/uncharted-4-wind-physics-nathan-drake-character-model-screens-show-true-power-ps4/
mod開発が全面OKな体制もミドルウェアのライセンス関係で採用しにくかったり、クリエイションエンジンみたいな古いのを改良して使ってたりで、けっこう割食ってる部分もあるはずだ。自社でアート方面の研究・開発に力を入れていってほしい。
モーション制御
モーション自体は微妙なダサさがあるものの、そんなに出来は悪くない。ただし、モーション制御の部分が微妙で操作感がよくないのだ。
三人称だともたつくし、カバーアクション出来なくてほぼメリットがない。ドアの取手と逆側を押したり粗も目立つ。
戦闘でのレベルデザイン
遮蔽物の配置は悪くないけども、撃ち合いになる場で戦術が発生するほどの柔軟さはなくて、たいていゴリ押しになっちゃうのがもったいない。
ルートが複数あってスニークでスルーできたり、有利な位置取りができたりするだけで俄然面白くなると思う。
あとオブジェクト利用がもっとあればいい。可燃物撃って爆破ぐらいしかないので、ぐらついた足場崩して転落死させるとか、上から物落として倒すとか。大量の物量が戦闘で活かせるとイカす。
同じ傘下のArkane Studioがお得意なので、Arkane力が欲しい。
UI/UX
pipboyに縛られてる感じもするけども、あまり出来が良くない。HUDはシンプルでいい。
街関連だと拠点ライン結ぶ時にマップも一緒に出るとか、居住者一覧のUIがあってそこから選択できたり装備出来たりすると楽なんだけども。細かいところで無駄な時間取られてる気がしてならない。
ローカライズ
超重要単語のコモンウェルス(=実質地名)を連邦とか、シンスを人造人間と訳したり英語とニュアンスが違くて、日本語ってだけでゲームの魅力が減ってしまう。英語で聞いた方が分かりやすかったりも。※カルチャライズの観点でも連邦は日本ならガンダムを連想するし、もしくは関係ないイギリスを連想させて良くない。前作からなんですが
あのなんの脈絡もないstringsファイルで渡されて、事前情報を極力制限される関係で資料も少ない状態でやってると思うので訳者はしょうがないかなと思うんですが。
※ただ慣用句を直訳してたりで微妙
たぶん開発のベセスダゲームスタジオも、本家パブリッシャーのベセスダソフトワークスも、ローカライズの酷さと日本での重要性を把握してないと思う。開発レベルで関わってじっくり品質かけれる体制になってないだろうしコミュニケーションが取れてない。ベセスダ↔ゼニアジ↔消費者で壁があるような。
親会社の日本支社があってローカライズされるのはありがたいが、ローカライズの品質上げるために本社の開発体制に物申すぐらい積極的にやってほしいです、ゼニアジさん。
おまけ
まずSHMTさんのコレ読むのをおすすめ。射線切るの大事ね
非FPSプレイヤーのためのFallout4戦闘指南 – 絶賛墜落中の空中遊園地
一人称視点で遮蔽物の近くで構えると銃と顔だけだして攻撃できる。カバーアクション。
薬物のすすめ
ケミストリーステーションで作れるサイコジェット、バフジェットあたりを切り札に持ってると安定する。ジェット単体でも強い。メンタスグレープ味は持ってると説得に便利。
おすすめパーク
PER5 Demolition Expert
☆2つのグレネードを投げるときに軌跡が表示されるのはかなり便利。Lv10で解除できる。投擲物は火力高くて強敵キラーなので積極的に使いましょう。
PER2 Rifleman
純粋に火力強化なので必須。武器の種類が分からなくてもセミオートのライフルが多いので取って損なし。
AGI1 Gunslinger
火力強化系。グリップの小さい拳銃系はこちら。拳銃系は軽くて使い勝手良く弾持ちもよくなるので一個持っておいて損はなし。
INT5 Scrapper
銅、アルミ、ネジなど不足しやすい資源を武器の解体で手に入るのでおすすめ。
STR3 Armor
ユニークのセット装備で強いのがあるのでそれがあればあんまり必要でなかったり。それなしなら必須。
INT3 Gun nut
武器改造。火力上がるために必須。
INT6 Science
科学に関わる生産要素アンロック。工業用ポンプ作れるようになるので拠点やるなら欲しい
CHA6 Local Reader
各拠点を繋いで資源を共有できる。拠点やるならほぼ必須。☆2の店売りも不要品売ったりできて収入源になるし便利。
AGI3 Sneak
戦う前に勝つ。スニーク時で倍ダメージなので、襲撃前に頭数減らしておくのは基本戦術。発見されにくくなるのはかなり優位。