4/6 マネーフォワード社の新型コロナウイルス 支援情報まとめを追加
新型コロナウイルス(COVID-19)に関する情報を専門家や公式発表などなるべく情報確度が高い情報をまとめています。インフォデミック的なリスク回避や情報の取捨選択を念頭に置いてます。
ただし、公衆衛生や感染症が専門でない一個人のまとめなので、過信しすぎないこと。
情報の取捨選択に関わる認知バイアス
認知バイアスは「無意識的な認識の偏り」のことです。人間の認識能力には限界があり、私達が認識している頭の中の世界は現実世界の複製ではなく無意識的な歪みが生じています。要は単純化しがちなのです。この歪みは錯視に似ており、完全にバイアスから逃れるのは難しいですが、なんかしらのバイアスにかかっていることは認識はできます。
認知バイアスは生存のための防衛反応や思考の省エネのためで必ずしも悪いわけではないですが、情報の取捨選択やリスク評価するうえでは厄介になります。情報選択に関わるバイアスをいくつかピックアップします。
利用可能性ヒューリスティック
感情が想起されやすいことや思い浮かべやすい事柄に過大評価しがちになる思考傾向。インパクトの強い出来事、たとえば航空機事故などが起こると航空機の代わりに車やバスなどの移動手段に切り替えたとしても、実際には交通事故のほうがはるかに多いなど。関心を引くためインパクトの強い見出しを用いたりするのは利用可能性ヒューリスティックの悪用です。
確証バイアス
先入観に基づいて都合のいい情報しか集めないこと。偏った情報ばかり集めてないか注意してください。専門家でも回避が非常に難しいバイアス。
楽観バイアス
危険性を過小評価し、楽観的なことばかり注目する傾向。
正常性バイアス
自分は大丈夫と思いこむこと。楽観バイアスの一種。
悲観バイアス
危険性を過大評価し、悲観的なことばかり注目する傾向。
カタストロフィバイアス
極めて稀にしか起こり得ない破滅的な被害をもたらすことを過大評価する傾向。
この手のバイアス理論について詳しく知りたい場合は第一人者ダニエル・カーネマンの一般向けた以下の本をオススメします。
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避けるべき情報
個人でも集団でもパニックに陥って何一ついいことはありません。不安を煽る情報は心理的な負担にも繋がり別のリスクにもなりかねないので、情報のコントロールが必要です。
過度に不安を煽るもの
煽るワイドショーや配信、アカウントなどは見ない、SNSではミュートやブロックなど推奨します。
出処の掴めない情報
根も葉もない噂に飛びつかずに必ず情報のソース(出典)の確認を。
〇〇が効く
実際に効果があるかどうかには臨床研究が必要であり、検証には時間がかかります。この段階で出てくるのは悪徳ビジネスです。
陰謀論
特定の人物、報道機関や省庁、国の陰謀であるとするものや、人工的に作られた等の過度に不安を煽るもの。人の不安につけ込む悪徳ビジネスです。
新型コロナウイルスの情報まとめ
専門機関や専門家、公式発表などによる情報を中心に集めています。
新型コロナウイルス感染症に関する専門家有志の会
政府対策本部の専門家会議や厚労省クラスター対策班等の第一線で活躍する関係者で組織された専門家の有志の会の公式noteページです。まずはここを読むのをオススメします。
厚生労働省
厚生労働省検疫所2020年新着情報(海外の感染症状況)
首相官邸
健康への心配、売上げ減少への不安など「困りごと、不安」に応じた関連情報がまとまっています。
内閣官房
各省庁へのリンクや、チラシなどのまとめ。新型コロナウイルス感染症対策本部や専門家会議の資料なども。
経済産業省
国立感染症研究所
日本赤十字社
未知のウイルスに対する不安や差別など心理面での影響を考慮され、負のスパイラルを断ち切るべく対策も書かれている。イラスト付きで平易に解説。
新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~
支援情報まとめ
新型コロナウイルス関連の融資、保証、補助金、助成金、税制等の支援制度をまとめた検索サイトです。国、自治体、民間企業もまとまっており一覧性も高くて便利。
専門家によるまとめや資料
公衆疫学が専門の中澤 港氏のまとめ。内容はやや専門的ですが随時更新されています。
http://minato.sip21c.org/2019-nCoV-im3r.html
東京大学 環境安全本部の産業医、黒田 玲子氏の資料。個人でできること、一般的な会社でできることが分けられており、非常に分かりやすい。
新型コロナウイルス感染症 個人と会社の対策(pdf)
感染症医 高山 義浩氏の見解
避けるべき場所について分かりやすい説明。
https://www.facebook.com/100001305489071/posts/2716494688404021/?d=n
近畿中央呼吸器センター呼吸器内科の倉原 優氏
COVID-19:論文記事まとめページ
藤田医科大学感染症科作成の小学生向け資料(pdf)
「コロナウイルスってなんだろう?」
弁護士吉峯 耕平氏による特殊な「クラスター対策」についての解説。岸田氏や中澤氏のような専門家のお墨付きで具体的でまとまってる。
専門家会議の「クラスター対策」の解説 ――新型コロナウイルスに対処する最後の希望 3月20日
東北大学大学院医学系研究科・厚生労働省対策推進本部クラスター対策班 押谷仁氏。新型コロナウイルスの性質やこれまでのデータを踏まえた日本のクラスター対策戦略や今後の懸念点についてイラスト付きで分かりやすく解説。
東洋経済オンライン 国内感染の状況のビジュアルデータ
厚生労働省発表資料を元に作成してあります。ビジュアルデータなので感染状況は一目で分かります。
https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/
Buzzfeed
バズ目的のエンタメ記事もありますが、コロナウイルス関連はきちんとした医療専門の記者(岩永 直子氏)が関わっており、ネットメディアの中では信頼性が高いです。ファクトチェック記事も分かりやすく有用。
ツイッター
積極的に情報発信している専門家など
ここに載せたツイッターアカウントで作成した私の公開リスト
https://twitter.com/i/lists/1232984008125890560?s=20
まずは以下の2つをフォローすれば通常は十分だと思います。
新型コロナクラスター対策専門家 データ分析結果や対策班の科学的発信を主に行う
https://twitter.com/ClusterJapan
新型コロナウイルス感染症に関する専門家有志の会 皆さんへの呼びかけを行う
https://twitter.com/senmonka21
厚生労働省
https://twitter.com/MHLWitter
北海道大学大学院医学研究院教授 西浦 博氏 (新型コロナウイルス感染症対策専門家会議メンバー)
https://twitter.com/nishiurah
東京都立駒込病院 感染症医 今村 顕史氏
https://twitter.com/imamura_kansen
北海道科学大学薬学部客員教授(臨床推論)感染症専門医 岸田 直樹氏
https://twitter.com/kiccy7777
米国国立衛生研究所 病理研究医 峰 宗太郎氏。マシュマロで質問に答えてる。
https://twitter.com/minesoh
神戸大学大学院保健学研究科教授 公衆疫学/国際保健学 中澤 港氏
https://twitter.com/MinatoNakazawa
聖路加国際病院 院内感染担当者 坂本 史衣氏
https://twitter.com/SakamotoFumie
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 国際感染症センター トラベルクリニック医長 氏家 無限氏
https://twitter.com/carpe_diem0820
神戸大学医学研究科感染症内科教授の岩田 健太郎氏
https://twitter.com/georgebest1969
EARLの医学ツイート(東北医科薬科大学病院感染症の福家 良太氏)
https://twitter.com/EARL_Med_Tw
BuzzFeed Japan Medical。Buzzfeedの医療情報専門ツイッター
https://twitter.com/BFJMedical
BuzzFeed Japan Medicalの医療専門記者・編集者の岩永 直子氏
https://twitter.com/nonbeepanda
個人でできること
感染防止
しっかりとした手洗い
密室・密集・密接の三条件揃う場所を避ける
普段の健康管理で免疫力を高める
充分な睡眠、バランスの良い食事、適度な運動、節酒、禁煙
消毒
下記の健栄製薬(消毒薬・局方品専門の製薬会社)のページが分かりやすいのでまずはそちらを参照してください。
新型コロナウイルスの感染予防に有効な消毒剤とは? – 健栄製薬
「エタノール」「イソプロパノール」「次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)」の3つが有効と考えられている。
「消毒用エタノール」は皮膚や身の回りのものを消毒するのに適している。家具などの消毒はたっぷり吹き付けたあと、清潔なペーパータオルで拭く。
「イソプロパノール」はアルコールの一種で身の回りのものを消毒するのに適している。エタノールより脱脂作用が強く、手指が荒れやすいので手袋をすること。家具などの消毒はたっぷり吹き付けたあと、清潔なペーパータオルで拭く。
「0.05%の次亜塩素酸ナトリウム」はハイターやブリーチ(5%濃度)の場合、500ml水にペットボトルキャップ一杯(5ml)で作れる。手指等の体の消毒には絶対に使用しない。金属腐食作用があるので、除菌後に水拭きしてください。
「塩化ベンザルコニウム」(オスバンやノンアルコールの消毒薬など)は低水準消毒液に分類され、ウイルス消毒には不向き。これは細菌の細胞(タンパク質)を変性させて除菌するので、一般的な生物の構造とは異なるウイルスには通常は有効ではない。新型コロナウイルスに効くは現時点では不明で、エタノールや次亜塩素酸ナトリウムには効果は劣るだろう。
「クロルヘキシジングルコン酸塩」(オロナインH軟膏など)は低水準消毒液に分類され、ウイルス消毒には不向き。新型コロナウイルスに効くは現時点では不明だが、エタノールや次亜塩素酸ナトリウムには効果は劣るだろう。
参考:各種微生物に対する消毒薬の選び方 ウイルス(健栄製薬)、新型コロナウィルス 感染と予防(サラヤ) 山形県医師会 新型コロナウイルス感染症対策
感染拡大防止
風邪かなと思ったら
- 症状が回復するまで会社・学校を休む
- 朝夕体温を測る
- 咳エチケット。咳で出るとき、マスク装着、ハンカチや衣服(肘)で鼻・口を覆う。
参考:詳しくは黒田 玲子氏のpdfを参照
最後に
あふれている情報を見聞きするだけでも心理的な負担になりますから、たまには情報をシャットアウトして、密室・密集・密接を避けて気分転換に繋がることをするのもおすすめします。